大学でボディビル部に入部した私は、40kgのベンチプレスすらまともにできなかった悔しさから、みるみるうちに筋トレにのめり込んでいきます。筋トレが楽しくてたまらず、毎日何時間もトレーニングしていました。

そしてある日、気が付きます。周りに比べて自分だけ全然成長できていないことに。

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トレーニングを始めたての私は、多くの初心者の例にもれず、イメージだけが先行して

「たくさんトレーニングすれば強くなれる」

と思っていました。

主にしていたのはベンチ・スクワット・デッドリフトの、通称BIG3と呼ばれるトレーニングです。

この頃にはすでに私は「地面から重い物を持ち上げる程楽しいことはない」というかなり強めの思想に染まっており、もっと重い重量でトレーニングできるようになりたい思いから毎日のようにジムに通っていました。

が!半年ほど経過したとき、私は気付きます。

私と同時期にトレーニングを始めたはずの部員が!
私よりも重い重量を扱い!
筋肉も大きくなり!!
ああ、強くなっているではありませんか!!!

ジーザス!これは一体どういうことか。

なぜ自分だけがこんなにも成長していないのか。
なにが自分には足りていないのか。

私は焦りました。

ここで身体づくりの前提となる話をしますと、筋肉が強く大きくなるには、

①筋肉が疲弊する
②筋肉が回復する
③以前よりも筋肉が強くなる

という3つのステップが必要です。

この中で一番大切な部分はどこだと思いますか?

実は、「②筋肉が回復する」ステップが非常に大切なのです。

筋肉は、回復しなければ成長しません。

回復力には個人差があります。
自分の回復力を上回るペースでトレーニングしていては身体が疲れるだけで、筋肉など一向につかないワケなのです。

今でこそですが、私はこの回復力が高い方ではありませんでした。
現在の私のトレーニングはしっかりと休息の時間をとり、

なのにも関わらず、当時の自分が考えた結論がこちら。

「これは…!自分のトレーニングの追い込みが足りないから筋肉が大きくならないんだ!!」

ああ!!
なんという空回り!

ここから地獄の沼の底へと、保坂はまっすぐに突っ走っていくことになるのです。

私はまず、トレーニングの頻度を一日2時間から一日4時間に増やし、毎日朝となく昼となく夜となく、時間があれば大学のジムに通っていました。
当時は大学生でしたので、時間なら作れます。朝練をして、昼休みにトレーニングをして、夕方のバイトに行く前にもトレーニングをしており、ついに家に帰るのが面倒なのでジムに泊まろうかと思っていたほどでした。

毎回のトレーニングを倒れこむまで、もう一回もダンベルが上がらないまでしていました。

当時は、ある種の強迫観念のようなものに追われていました。

今日トレーニングをしなければ、自分は一生強くなれないのではないか、という恐怖を常に感じていました。

このとき、私が参考にしていたビルダーこそ、マッスル北村さん、合戸孝二さんです。

ヤバい。あまりにもヤバすぎる。
ビルダー界隈の中でも、一番ヤバい方々を参考にしていました。

しかし、アヒルのヒナがはじめて動くものを見たときに、それを親だと思い込むように、自分は彼らのトレーニングがベーシックだと思ってしまったのです。

「気合こそがすべて」

気合のみですべてをカバーしようとして、毎日毎日トレーニングしました。

怪我も日常茶飯事です。
当時だけでも両手首の靭帯損傷、左小指の疲労骨折、右上腕二頭筋の断裂など、いつもどこか怪我をしていました。

当然です。休息をとっていないのですから。

これらはすべて、トレーニングを始めてわずか数か月の出来事。

超人たる北村さんと合戸さんを参考にしたトレーニングは、自分の身体を大幅に痛めつけただけでした。

怪我ばかりで満足に身体を動かせるはずもなく、私と他の部員との差はどんどん開く一方。

「どうして筋肉がつかないんだ!」
そう!休んでいないからである!

「こんなにやっているのに!」
そう!!回復が間に合っていないのである!!

しかし、私はもはやブレーキの壊れたトロッコ。

それでも怪我をしても筋肉がつかなくても、意地になってやり続けるしかありませんでした。靭帯が切れたときも、骨折したときも、サポーターの上から腕におもりを縛り付けてトレーニングしていました。もし、ここでやり方を変えてしまえば、今までやってきたことがすべて無駄になってしまうように思えたのです。

完全にイっちゃっています。

そこまでしてトレーニングをやめなかったのは、少しずつではありますが確かに筋肉がついていたからです。スピードが遅いとはいえ、ゆっくりと成長していたことだけが私のモチベーションであり、このおかしな行動の動力源でした。

細マッチョになりたかったはずの私は、気が付けば完全にトレーニングにとらわれていました。

そんな私の気持ちを知ってか知らずか、ボディビル部の先輩からさらなるお誘い。

先輩「そんなにトレーニングが好きなら、ボディビルの大会に出てみない?」

保坂「あ、出てみます」

この二つ返事が、当時の保坂を更なる地獄へといざないます。

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